「悪性の脳腫瘍で、死を宣告された男が200年後の世界に意識だけスリップした。地表は殺人ウイルスが蔓延し、人々は高さ2キロメートルの塔に閉じこめられ、完璧な階層社会を形成している未来へ」・・・amazon.com
最近よく読む作家さんになった石田衣良さんの初のファンタジー作品とか。
今まで読んできた石田さんの作品の主人公は、比較的若い世代が多かったので、今回の40代という主人公の年齢に最初は戸惑いを覚えました。
文章の相性がいいので、すらすらとページが進んでいくのが快かったです。
読んでいて思うのが、いつも石田さんの物語の主人公は周りの人に恵まれているなぁ、ということでしょうか。なんだか、皆が「助けてあげよう」と待ち構えているかのように、痒いところに手が届く感じでいい人に囲まれています。それも、人徳といえばそれ以外のなにものでもないのでしょうが。
石田作品はどちらかというとハッピーエンドの小説が多いように思います。石田さんの作品を全部を読んだわけではないのですが、希望のない終わり方の小説を読んだことがありません。なので、今回の作品もハッピーエンドと思って、ある意味安心して読んでいました。
悲惨なシーンでも、後に引かないというか、後味がそれほど悪くないというのが不思議な作家さんという位置づけになりました。