図書館で予約して借りました。
さっそく読了。読みやすい文章、大きな文字、さほど時間はかかりません。
天山から降ろされ普通の少女にもどったソニン。あるきっかけから王様の一番下の王子、口のきけないイウォル王子の侍女になりました。前巻で、王子たちを救うために行った江南(カンナム)で出会った江南の王子クワンに招かれ、イウォル王子とともに江南へ行くことになります。
わりと、内容的には貧富の差とか、人間の浅はかさと強欲さとか描かれているのですが、嫌味というか後を引くところがありません。ソニンの感想がわりとあっさり目なためか、それを見ているイウォル王子がまだよく意味を把握していないせいなのかはわかりませんが。その分、ソニンの友人のミンがしっかりそこのところを指摘してくれています。
「よその国にいかなければ、貧しい暮らしや貧しい人のことがわからないのか」と厳しく断じます。自国にも苦しんでいる人や、貧しい人はたくさんいる。
「何が『江南の貧しい民は』だよ。貧乏人なら沙維にも、あんたのお膝元にもいるんだよ。役人とか偉い奴ってのはいつでもそうさ。他の国の貧しさは政のせいで、自分の国の貧しさは民が怠けているせいなんだ。他の国のことなら『ひどい』だの『間違ってる』だのなんとでも言える。自分や自分の仕える王さまの責任にはなんないからね」
深いなぁと。
もしかしたら、今、こういった正論を真正面から言えるのは、児童書だけなのかもしれません。
クワン王子はどうも20才を超えているっぽい。ソニンとは8歳から10歳、もしかしたら一回りくらい違うのか。・・・王族の結婚だったら、そのくらいどうってことないよね。でも、そのまえに江南の王妃を始末しとかないと・・・。
読みながら、読み終えて、などと妄想を働かせている自分がいました。
しかも、児童書を読んで、王妃を始末とは・・・。我ながら・・・。
汚れちまった哀しみに・・・とかいう歌がありましたっけね。中原中也でしたっけね。